みなさんは、AIによる画像生成ツールを使ったことがありますか? これまではテキストプロンプトを入力するだけでリアルな画像や幻想的なイラストが生成されるツールが主流でしたよね。そんな中、Googleが開発中の「Whisk(ウィスク)」は、ちょっとユニークなアプローチを持つ新しい画像生成AIとして注目を集めています。
Whiskは複数の画像をまるで“泡立て器(Whisk)”で混ぜ合わせるように、新たな画像を創り出すツール。今回は、このWhiskの特徴や使い方、そしてどんなシーンで役立ちそうかをご紹介します。ぜひ最後までご覧ください!
Whiskとは?
画像をリミックスする発想が新しい
Whiskは複数の画像を組み合わせて、新しい画像を生成するAIツールです。
「どんな被写体を使うか」「どんな背景・情景にするか」「どんな画風・色調にするか」――この3つを画像ベースで指定するだけで、独創的なビジュアルを生み出してくれます。
背景には最新AIモデル「Imagen 3」と「Gemini」
WhiskはGoogleの先端AIモデルである「Imagen 3」と「Gemini」の技術を組み合わせて開発されています。Imagenシリーズは高品質な画像生成で知られ、GeminiはマルチモーダルAIの研究で注目度が高いモデルです。この2つの強力なAIがコラボすることで、高度な画像理解と生成が可能になっているんですね。
Whiskでできること
1. 画像のリミックス
複数の画像を組み合わせることで、「テーマ」(被写体)と「シーン」(背景)、「スタイル」**(画風)をミックスするというアイデアが最大の特徴。
たとえば、
- テーマ:猫の画像
- シーン:花畑の画像
- スタイル:夕暮れのイラスト
こんな3つを用意すると、「花畑にたたずむ夕暮れ色の猫」みたいな世界観の新しい画像を自動生成してくれます。
2. 画像+テキスト指示で詳細指定もOK
Whiskは画像をベースにしつつ、テキストの指示も組み合わせられます。
たとえば、リアルなクマの画像に対して「ぬいぐるみ風」とテキスト指定すれば、ほんわか可愛いテイストのクマ画像が生成されるんです。テキストと画像、それぞれの良さを活かして細かなニュアンスを演出できます。
3. 素材画像の生成もできる
「テーマ」「シーン」「スタイル」に使う画像が手元になくても、Whisk内で新しく素材用の画像を生成可能。プロンプト(英語)を入力するだけでサクッと画像が作れます。気に入らなければ何度でも再生成できるので、好みの素材を追求する楽しみも広がります。
4. ドラッグ&ドロップで手軽に操作
画像のアップロードはドラッグ&ドロップで直感的に扱えます。Whisk内で提案される画像も活用できるので、初心者でも操作しやすい設計です。
Whiskの使い方
Whiskは、面倒な設定や難しいコマンドは不要で、とてもシンプルに画像を生成できます。
- Whiskのページにアクセスし、「ゼロから開始」をクリック
- 画面左側にある「テーマ」「シーン」「スタイル」の3つの枠へ、目的の画像をアップロード
- 必要に応じて、Whiskの内部で素材画像を作成することも可能
- テキストで補足説明を入れたい場合は入力(たとえば「ぬいぐるみ風」「レトロ調」など)
- 画面右下の「➡️ボタン」をクリックすると画像が生成
- 結果が気に入らなければ、再度プロンプトを編集して再生成
- 編集ボタンからプロンプトを調整し、より細かな指定も可能
ワンポイントアドバイス
- 3つすべての枠を埋める必要はなく、必要に応じて2つだけ使うなど柔軟に活用できます。
- スタイルを指定しないことで、被写体や背景により集中した“リアリスティックな画像”を作るのもアリです。
Whiskは無料?気になる料金や利用条件
WhiskはGoogle Labsから無料で利用できます。ただし、米国居住ユーザーのみを対象とした公開段階です。そのため、日本など他の地域から利用する際は、VPNを使用する必要があります。2月13日現在、徐々に日本でも使えるようになっています。今後の正式リリースや地域拡大に期待が高まりますね。
Whiskが活躍するシーン
1. アイデアの視覚化
新しい製品やサービス、アプリなどの構想段階で、イメージを言葉だけでなくビジュアルとして共有できるのは大きなメリット。
Whiskで複数の要素を“リミックス”することで、チームメンバーとの認識をそろえやすくなります。
2. コンセプトアートの作成
Webデザイン、プロダクトデザイン、建築など、多くの分野でコンセプトアートが重要視されています。デザイナーの頭の中にあるイメージを、ひとまずWhiskで形にしてみることで、より洗練されたデザインのアイデア出しが進むでしょう。
3. クリエイティブな表現活動
イラストレーターやアーティスト、写真家など、クリエイティブな活動をする方には新たなインスピレーションソースとなり得ます。面白いビジュアルや思いがけない組み合わせを生み出してくれるWhiskは、創作意欲を刺激する心強い相棒になってくれるはずです。
まとめ
Whiskは「画像を組み合わせて新しいビジュアルを生成する」という、これまでのテキストプロンプト主体のAIツールとはひと味違うコンセプトを持つサービスです。
- 最先端AIモデルによる高度な画像理解
- ドラッグ&ドロップの手軽な操作性
- テキストと画像の合わせ技が可能
- 無料で利用できる(米国限定公開中)
まだ実験段階のツールですが、今後さらに機能が拡張されれば、クリエイターから一般ユーザーまで幅広い層が使う“新世代の画像生成AI”になる予感がします。
もし興味がある方は、VPNを駆使してチャレンジするのもアリ! 未来の創作活動を豊かにしてくれるかもしれません。ぜひ、新しいAIツールの可能性を体感してみてくださいね。
Whiskの動向は変化が早いため、今後のアップデート情報にも注目していきたいところ。
最後まで読んでくださりありがとうございました。この記事が、みなさんの創作やアイデアのヒントになれば幸いです。
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